【さらっとわかる現代社会】大統領は仕事をしないほうがいい、各国のさまざまな大統領制

【さらっとわかる現代社会】大統領は仕事をしないほうがいい、各国のさまざまな大統領制

 大統領制はそのまま国家元首に該当する場合とそうではない場合(極めて稀)の二つがある。また象徴として権力を持たないのか、それとも行政権を握っているのかなど国によって差が存在している。今回はそれらを踏まえ各国の大統領制度について、解説した。

・大統領制

 民衆によって選挙で選ばれ行政府の代表となる。首相と違って上の存在がいないので場合によっては強権化する恐れもある。

1.アメリカ

 アメリカは建国の事情から大統領が強権になることは中々ない。組閣には上院の許可が必要で下院が予算を決める。そのためねじれると政治が膠着する。大統領は法案の制定能力もない。立法府の制定した法律を拒否できるが議会が改めて3分の2以上で再可決すると大統領に打つ手はない。大統領令を出したり、立法府に働きかけて立法しても最高裁が違憲と言ったら終わりの以外と強くない立場。仕事は国家儀礼(戦没者慰霊など)。しかし、戦争となると急に大統領権限が強まる。基本は外交と儀礼が仕事、議会によって権力に制限があるため強権ではない。

2.韓国

 アメリカと違い韓国の大統領は非常に強権(選挙で選ばれた絶対王政みたいなもの)。そして大統領と議会の任期が若干違い、一院制のため世論の勢いで弾劾決議も可能。司法は大統領の行政に違憲判断しないという憲法論があり、混乱を招きやすい体制。そのため政権交代と同時に前大統領を叩き潰すことが慣習になってしまっている。

・象徴大統領制

 これは立憲君主制と似ていて権力を行使するのは首相だ。しかし国家元首として大統領を置いている。大統領も首相も選挙で選出されるが、やり方が国によって多少違う。首相を主にし、大統領が首相の横暴を防ぐという防衛装置の役割を果たす。普通の大統領制と違い、立法府から行政府の長(首相)が選出されるのでねじれは起きにくい(二院制だと議会内で起こる)。

1. ドイツ

 議会代表である首相が基本的に権力を行使、憲法によって三権が分立している。大統領は基本儀礼的なことを主として行い、政治にはあまり干渉しない。しかし、場合によっては拒否権を行使するがそれは三権のどれかに引っかかるような疑惑が生じた場合や違憲可能性などがあると判断した時のみ。

・特殊型

 大統領という役職はあるけど、他とはちょっと違う。

1. フランス

 フランスはナポレオン三世の時代に強権的な政権(選挙で大統領に選ばれ、その後帝政を宣言した(第二帝政))を経験したため権力を制限し象徴大統領制のようにしたが、今度は権限を弱めすぎて政治が混乱。ド・ゴールの登場で解決するも複雑に。大統領は儀礼と外交を担当、首相は内政を担当。首相の任命は大統領が行うが大統領任期と議会の任期が違っためねじれることが多かった(コアビタシオン)。今では是正されている。(アメリカとの違いは外交判断に議会の影響を受けにくい所)

2.イラン

 イランでは大統領が存在するがその実態は首相だ。国家元首は宗教指導者であり、国家より上にイスラム教団が存在するという感じ。

このように国によって名前は一緒でもできることや国内での立場など違うことはたくさんある。どの制度が一番安定するのかという風に考えるとわりとおもしろいものだけれども、大体革命で皇帝や王を追放した国が再び代理になるものを置いてるという点(例.ドイツやイタリア)で象徴大統領制や立憲君主制がベストなのかなと思う。

Polimos代表 オカソ

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