国民民主党を分党する決断の行く末

国民民主党を分党する決断の行く末

 自民党が政権の批判や失策の中でも現在の地位に座っていることの不思議さは国民の知るところだと思う。政権交代の起きない政治は責任を感じにくくさせ悪い方向へ社会を運んでいく。しかし、そうはいっても自民党の代わりに政権を担える野党の存在がないのであれば政権交代が起きないのは当たり前の話だ。だからこそ今回の国民民主党の分党は大きな意味合いを持っているのではないかと考えてしまう。政権担当能力のある野党不在だったために自民党の一党優位体制が築かれ、党内の派閥争いがそのまま総理大臣の椅子に直結してしまっていた。これでは不完全な民主主義のままだ。

 今回の分党によって立憲民主党に合流することを決めた国民民主党員の方々は国民の心情を理解しているとは考えられない。立憲民主党との合流はかつての民主党の再来であって政権なんて渡していいわけがない。今回の分党・合流は支持母体である「連合」(労組)の影響は間違いなく、他にも小沢一郎や立憲民主党側の働きかけも当然あるだろう。彼らは選挙で勝つことしか頭になく理念も政策も関係ない。だからこそ言い訳をしながらいそいそと合流するのだろう。だからこそ今回、理念と政策などを重視して合流しなかった議員たちは評価されてしかるべきだと思うのだ。

 ソ連崩壊以降の労組はイデオロギーの敗北からかその立場が弱まっている。結果として共産党もイデオロギーが崩壊し、理念なき反体制派(クレーマー)として議員活動をするしかなくなっているのだ。しかし、組織票なくして選挙には勝てない議員たちは共産党と連合の組織票で当選するしかないのだ。本来弱者の代弁者であるべき左翼政党が今では弱者よりも自分の利益を代弁する人たちになってしまっている。弱者の代弁者であることを諦め、政策・理念を捨て、自己利益に走る人々たちには当然今後も期待できないし、するべきでもない。この左翼の負の連鎖もまた解決しないことには支持者も報われないだろう。

 今回の玉木雄一郎代表の決断は厳しい決断だったのではないかと思われる。前政党の後継政党として政党助成金を引き継いでいる国民民主党の資金面は潤沢にあるのかもしれないがそれも返還するかどうかもまた悩ましいところだろう。だが、たとえ返還しても今後の国民民主党は寄付も十分に望めると思う。なぜなら彼らは政策・理念を明確にし、目指す日本社会のビジョンを示しているからだ。だからこそ今後、対自民党政党として野党で勢力を伸ばしていってほしい。

 今回の分党で支持率が下がるとか、分党は失敗だとか様々言われているがこれはまだまだ判定できない。私が考えるにこの決断を尊重しない人々はこのままの政治の状態でいいと考えているのではないかと疑ってしまう。

 私は彼らと思想が一致しているわけではないが今回の決断は素晴らしいものだったと思うのだ。他党との政策で一致するのがあるならば協力をしつつ政策実現を目指していってほしい。より言えば独立性の高いシンクタンクとの提携で政策立案能力をより高めてもらいたい。こうやって少しずつ日本の政治がよくなっていってもらいたいと切に願う。

Polimos管理人 オカソ

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