2021年の日本と世界の政治の動き

1.各地で変化の年

 2021年は重要な選挙が多く、日本はその選挙の結果次第で大きく変化の可能性がある。変化の仕方次第では今後の日本のさらなる低迷は避けられず国民はより一層の危機に瀕することになるだろう。この状況を脱するためにも国民の選択が重要になってくる。

世界もそれぞれの地域で転換が発生する年だ。アメリカ、ドイツ、中国を動画では紹介したが、他にもイギリスや中東でも動きがある。コロナ禍が未だ終わらない時代で大転換が起きる今年を現在わかっている情報から読み説き日本がどう動くべきか考えてもらいたい。

2.日本は夏の都議選の結果で大きく変わる

 まず日本だが上半期に選挙はない。通常国会で来年度予算と第三次補正予算などの財政についての議論が進み、別にコロナをどう抑制するかという問題で菅政権は野党から攻撃されるだろう。財政の方はいかにして財務省から引き出すかが重要であり、この緊急時に増税の発言をする識者(石井正氏)がいる現状でいかに国民の代表としての役割を国会議員がどれだけ果たせるかがより問われている。

コロナ課税を提言した石井正の画像がある
気に食わないムクドリ@減税組DrainTheSwanpさんのTweet

https://twitter.com/Nh2uQSowYhmQ612/status/1345367914900164611

 今年の通常国会で菅政権が支持率の上昇に失敗すると、夏の都議選で小池氏が勢いづく可能性がある。小池都知事は国政に戻る気満々なので都議選の結果次第では風に乗って国政に帰ってくるだろう。野党連合でくるのか、それとも自民党に復党するのか。こうなるとパフォーマンス上手の小池氏が総理になるかもしれない。その場合、日本のメディアは「女性総理誕生」ともてはやすだろうが、国民にとっては権力欲しかない女帝の誕生によって酷い目を見る。これは避けなければならない。

緊急事態宣言発令も小池氏の圧力によるものと印象だが、実際はそうでもない。小池氏が政府からの要請を無視し続けた結果を政府に責任だけ押し付けた形だ。大阪や北海道は自ら対策を打ったが、小池都知事はそれをかたくなに政府に求めたその結果が現状だ。菅政権が実直なリーダーシップを発揮するための秘策を打ち、国民からの期待を取り戻さなければ菅政権は短命に終わり、悲劇の時代が幕を開けるだろう。

菅政権が小池都知事に対抗する手段について書いたnoteの記事

「小池都知事に圧される菅政権に必要なもの」オカソ

https://note.com/okasodayo047/n/ne5a9143acd8d

3.アメリカのバイデン政権の方向性はジョージア州上院選挙の結果次第

 続いて世界だ。アメリカはジョージア州上院選挙の結果次第で大きく政権運営が変わる。現在は共和党優位の状況だが、この上院選挙で民主党が勝利し上院が半々になると副大統領のハリス氏の一票が上院を左右することになり、事実上下院・上院・行政の全てが民主党になる。これによりバイデン政権が左傾化することが推測され、アメリカもつらい時代に突入するだろう。バイデン政権は最初の内、バラマキを行って支持率を維持するだろうが、その後アメリカ史上最悪の変化が訪れるだろう。かつてソ連とイデオロギー闘争をした自由の国に社会主義がやってくるかもしれない現状を日本含め世界は覚悟しなければならない。

ジョージア州上院選挙の重要性や状況に触れたpodcast。

4.ドイツではメルケル首相が退任し新党首の下で9月に議会選挙

 欧州の盟主ドイツは今年、メルケル首相退任の年であり次のドイツ指導者が誰になるのか注目が集まる。ドイツの首相=EUの盟主という印象からEU全体にもそれなりに影響を与えることになるだろう。メルケル首相が所属するCDU・CSU(キリスト民主・社会同盟)は1月15日に党首選挙の予定だ。候補者の3人の内、最有力なのはメルケル首相の側近だったラシェット氏だが、保守派のメルツ氏もそれなりに支持を受けているという。ラシェット氏となった場合大きく変化しないのではないかとの見方だが、メルツ氏の場合はドイツの保守化が進むだろう。

さらにドイツは9月に議会選挙も控えている。現在のドイツにおける国政政党の支持率を見ると、CDU・CSUが最も支持率を集めており、次に環境政党である緑の党が支持されている。このまま選挙に突入すると緑の党とCDU・CSUの連立政権が誕生する可能性があり、欧州での環境重視の方向は強まるだろう。だがどのような連立政権になるかは、今月の党首選の動向で変わる可能性も十分あり、欧州の盟主の動向から目が離せない。

ドイツについて詳しくはこちら

「2021年の世界情勢展望」三井物産戦略研究所 国際情報部より

https://www.mitsui.com/mgssi/ja/report/detail/__icsFiles/afieldfile/2020/12/10/201210.pdf

5.中国共産党創設100年、中国の方向性は3月の全人代で発表される第14次五か年計画にある

 中国は今年中国共産党創設100年を迎える記念の年であると同時に第14次五か年計画の始動年でもある。第14次五か年計画の骨子を見ると、経済成長維持のための内需回帰や貧困対策、環境汚染対策などを重視しているらしく、環境においては欧州やアメリカのバイデン政権とも妥協の余地があり、中国抑止の連携が揺らぐのではないかとの推測がある。さらにはより強い経済の建設のためデジタル企業などへ支援をする方策も出しており、さらに強まる技術力と経済力を背景に国際政治において影響力を拡大することが予想される。さらに国際機構改革へも意欲的であり、今後も進む中国のしたたかな浸透工作に自由主義諸国がどう対応するかが問われている。

「中国の第14次五か年計画の骨子についての紹介」みずほ総合研究所より

https://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/insight/as201113.pdf

6.EU離脱のイギリス、新たな試練にどう立ち向かう

 動画では話さなかったがイギリスも重要な年だ。なぜならEU離脱1年目を迎え、EU離脱が国益になるものかが試される年となっているからである。イギリスはこれまでEUを中心にしていた貿易構造を広げていく必要がある。さらにイギリスは5月に地方選挙が控えており、この結果次第ではスコットランドや北アイルランドでの独立の動きが加速する可能性がある。ゆえにジョンソン政権はすでに十分歴史に名を残す事象に取り組んできたが、今年を乗り切り英国を安定化させる必要があるのだ。そのためイギリスの貿易の場所を提供することが国際連携において必要だろう。特にTPPへのイギリス参加はよい事だと考えている。かくしてかつての大英帝国はさらなる試練を迎えた。

7.混乱の中東、場合によってはより混乱?

 さらに中東はイランの大統領選挙が控えている。この結果ではアメリカとの関係修復がより困難になるかもしれない。現在のロウハニ大統領は穏健派としてアメリカと調整を行ってきたが、トランプ政権末期に行った度重なるイスラエルとアラブ諸国の国交回復はイラン包囲網の役割を示している。核合意へアメリカが復帰するのか、イランは合意を違反している現状をどう処理するのか。全てが不安定だ。さらにはイスラエルも選挙が予定されている。昨年から政権が安定しないイスラエルだが選挙結果次第ではネタニヤフ首相が退任し、穏健派首相が誕生するかもしれない。中東は一つの国の動き次第で大きく情勢が変わる可能性がある以上、注目処だ。

細かく見ればさらにいろいろあるが個人的に重要なところを抑えたつもりだ。緊急時における菅政権のリーダーシップが問われる中、国民もまた自ら利益、そして国益のための選択を示さなければならない。

今年もPolimosは様々な情報を読者の応援してくれる人々に提供していくので応援のほどよろしくお願いいたします。

Polimos管理人 オカソ

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