政策策定において重要なこと

政策策定において重要なこと

先週noteで公開した「政策に必要なのは目的と説明、今次においてはさらに科学。緊急事態宣言にそれはあるのか?」から抜粋+加筆

https://note.com/okasodayo047/n/n3dcf78f3b33c

・目的を明確にする

 そのため政策の目的を明確にすることが求められる。「何をどうするために何をするのか」「それはどのくらいの効果が期待できるのか」など政策を行う前に準備し考慮することは山ほどある。

高学歴の集合体である天下の霞が関でこれができないということはありえないと思うのだが、実際そうだから困る。これなら民間のコンサル会社に任せた方がよっぽどいい成果が出そうな気もしてしまう。

昨年2月の段階では対策の目的が明確化されていた。専門家会議が策定した「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」では対策の目的として「①感染拡大防止策で、まずは流行の早期終息を目指しつつ、 患者の増加のスピードを可能な限り抑制し、流行の規模 を抑える。②重症者の発生を最小限に食い止めるべく万全を尽くす。③社会・経済へのインパクトを最小限にとどめる。」と大変わかりやすい目的が設定されている。

新型コロナウイルス感染症対策の基本方針

(新型コロナウイルス感染症対策本部決定)

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000599698.pdf

今回の緊急事態宣言の場合、国民には飲食店の営業時間を短縮させて、若者を外に出さなければ感染者は減るという印象が先行しているように思われるのだ。飲食店の時短営業は緊急事態宣言以前から始まっていた。しかし、これに効果はあったのだろうか。

Go toも人の移動を助長し感染拡大の要因になっているとの批判を受け停止したが、これも効果があるのか科学的な証拠があるわけではない。Go toトラベルやイートをやっておいて感染拡大の理由は飲食店だと急に舵を切るのは疑問を持つ人もいるのではないだろうか。

全てちぐはぐに映ってしまっている。これも全てパフォーマンス重視の論調と説明不足が要因だ。目的を明確にし、しっかり説明する。でなければだらだらと現状を長引かせるだけだということに気づいてもらいたい。

・何をすべきか

 感染者を抑えるのであれば、どの程度の感染者を抑えるのかを明確にした方がよい。なぜならばそれによって必要となる政策が違うからだ。

もし感染の全体数を減らすのであれば緊急事態宣言もやむなしだろう。だとしたらしっかりその旨を伝えるべきだ。そして全面的に自粛ムードにするのであれば、十分な休業補償を行うべきだろう。その期間、儲けが減少する店が多いわけだから減少分に匹敵するだけの保障を行い十分な形で自粛ムードを迎えるべきだ。

次に重傷者数、死亡者数を減らすのであれば、緊急事態宣言でなくてもいいように思える。重症化しやすいケースはある程度明確なわけだからそこに対する規制をかければいい。高齢者や持病のある人の移動を制限するなどだ。テレワークにするなり、自粛してもらうなりすれば飲食店の過度な営業時間短縮や極端な移動の制限を求める必要はないように思われる。

昨年2月の目的に照らし合わせれば、重傷者の現象と経済への影響を最低限に抑えるのが目的だった。であるならば、医療従事者への支援や重傷者病床数の増加、そして重傷者になりやすい人の移動の制限などを中心にした対策を講じれば最低限の経済への影響で済むと考える。あくまで大雑把なものだが、何を目的にするかで対応は大きく変わるということを理解してもらえばありがたい。

・目的を決めたら説明

 民主主義において最も権力を有しているのは主権者たる国民だ。すなわち国民になぜその政策を実施するのかということを説明しなければならない。支持率が下がっているということは現状の政策は理解されていないということだ。

もし現在の政策がベストな政策だというのであれば、それを積極的に国民にプレゼンしないといけない。これができないと国民との距離ができてしまい、政権への信頼がなくなってしまう。

こうなるとあちらこちらから権力を求める敵が現れ、より政局が混乱する。なぜするのか。そして批判に対して対抗する。この両方に対する説明・対策を行わないと国民との距離は縮まらない。

パフォーマンスで攻めてくる相手には政権側も冷静な形で対処しないとやられっぱなしという印象を与えかねない。政権は「様」が大事なのだ。

自信を持って行う政策ならばその理由を説明しなければ理解されない。黙ってて理解してくれる人など一部の熱狂的なファンしかいないのだ。そんな一部からの支持では政権は持たない。広く支持を受けるために万全な説明、実直かつ丁寧な対応、これらが大変重要なのである。

・模範としての意識をする

 私は国政を担う人間に国民と同様の自粛をすべきとは考えていない。

それについてはこちら

「政治家の会食は問題か?」noteより

https://note.com/okasodayo047/n/n9ce47c399a6d?magazine_key=m86b46e082945

しかし、信用のない政権では国民との差別化は有用に働かない。すなわち国民から尊敬をされなければいけないのだ。そのためには結果を出すこと、そして信用を勝ち取るまでは模範を示し続けることが求められる。これが国民との信頼関係なくして協力を求めることは難しいのだ。

よくリーダ―シップという言葉がでるが、それをするには日本の政治にしがらみが多すぎる。これを解消する努力を国民がしないことには、これが解消されることはないだろう。強い官僚や党のしがらみが強い現状は弱い議会と国民の努力不足が要因の一つになっている。反発はあるだろうが、だからといっていつまでも安直な政治を選び続けていたら日本の国政は変わらない。結果を出せる政治を国民が選ぶということ、選挙でしがらみを生みそうな政治家を落選させるという意思表示をすることこそ、今年からでも国民がすべき行動の一つだと考える。

Polimos代表 オカソ

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